-
3分という時間を守るのでしたら、ステージ制の方が良いのではないですか?
鈴木
そうですね、制作初期のころ、ステージ制にするかどうか迷いました。
ですが最終的には、的中(3本外すと終了)と根絶やし(3匹逃すと終了)
の2つのモードに分け、敵の大きさや速度、出現率がある程度ランダムで、
すこしずつ難易度が上昇していく今の形に収まりました。

それはなぜかというと、自分が気軽に遊びたいなと思ったとき、
身も蓋もない言い方ですが、ステージセレクトが億劫に感じたんですね。
たった1つ選ぶ画面が挟まるだけなのですが、テンポが阻害されたように感じてしまって…。
また、ステージ制にすると、そのステージの数だけランキングができて分散してしまうか、
全ステージ合計のスコアのランキングということになってしまい、
競うのが大変になってしまうという問題もあります。
ステージを全てクリアしたらやる気がなくなってしまいがちということや、
そもそもステージの差別化をはかるためにリソースが多く必要になってくる、
という問題もありますね。
-
そうなのですね。
ところで、このプレイ感覚はどこか懐かしさを覚えますね。
鈴木
実は、「GAME&WATCH」を強く意識しています。
-
GAME&WATCHですか。
鈴木
はい。
モードが2つなのも、GAME&WATCHのABからきています。
自分が初めてGAME&WATCHを遊んだのはDSの復刻版だったのですが、触ってみて、
これはすごく面白いなと思いました。
ゲームとしては飾り気がなく、質素なつくりなのですが、
絶妙な難易度調整の中で、記録に挑戦し続けるという遊びが心地良いですね。
-
今はオンラインを通して世界の記録も見られますしね。
鈴木
そうですね。
現代だからこそできることですね。
他にも、現代だからこそ実現できるこの滑らかなモーションも売りの一つです。
GAME&WATCHのあの動きも、味があってすごくいいですけどね。
現代になって、成長要素だったり、ソーシャル機能だったり、
そういったものがメインに据えられてきていますが、
こういったゲームも楽しいじゃないか、と。
みんなに知ってもらいたいですね。